人生の最終段階とそのケアについて(4) End-of-Life Care Sotires


4. 苦しみに気づく感性を養う

もし、あなたが子どもから「苦しみって何?」とか「どうして人は苦しむのかな?」などと聞かれたら、どのように答えますか?

そんなこと考えたことはないと思う人もいるでしょう。

苦しむ人の力になりたいと思うとき、相手の苦しみをキャッチすることは、もっとも大切な基本です。
しかし、そばにいて相手の苦しみに気づくことができるかというと、なかなか難しいことがあります。

例えば、朝のニュースを見終わったあと、「どんなニュースが流れていましたか?」と問われれば、ある程度答えることができるでしょう。しかし、「ニュースキャスターのネクタイの色は?」と聞かれて答えることができる人は多くありません。苦しみに気づくことも同じです。

ではどうしたら、苦しみに気づく感性を養うことができるのでしょうか?

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小学校では、次のような問いを紹介します。

問い:次の3人の苦しみの共通点はどんなことでしょう。20字以内で答えてください。

1.朝起きることがつらい
2.宿題がつらい
3.花粉症がつらい

答え:苦しみの共通点は、「希望」と「現実」との間に開きがあること

 

朝起きることがつらい人は、朝寝ていたいという希望に対して、起きないといけないという現実があるから苦しい、と捉えます。

遠足の朝などは、子ども達は早く起きることでしょう。
このときは、どんなに朝が早くても、つらくありません。

同様に、宿題をしたくないという希望に対して、しなくてはいけないという現実との間に開きがあるとき、それを苦しみと捉えます。もちろん、宿題がつらくないと捉える人もいるわけです。

相手の希望と現実の開きが苦しみであることに気づくと、何気ない相手の言葉や態度に、いかに多くの苦しみのメッセージが含まれているかに気づく感性が養われることでしょう。

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