エンドオブライフ・ケア援助者養成基礎講座(2017年9月16・17日、仙台)

エンドオブライフ・ケア援助者養成基礎講座

人生の最終段階にある人やその家族と、あなたはどのように関わりますか?

日に日に食事が少なくなり、やがて寝ついていく人と、どのように関わってよいかわからない援助者が、自信を持って支援にあたれるようになることを目的として、この講座を企画しました。

講座では、人生の最終段階に共通する自然経過、自宅・介護施設で求められる症状緩和や、意思決定支援の基礎知識を学びます。さらに、援助的コミュニケーションについて、ロールプレイを交えて学んだ上で、エンドオブライフ・ケアの中でも特に難しいとされるスピリチュアルペインに対するケアについて、1対1での対応方法から多職種連携で行う支援方法まで学びます。

これらの結果、解決が困難な苦しみを抱えた人に接しても、“援助を言葉にする”ことで、一人ひとりが自信を持って人生の最終段階にある人と関われるようになることを目指します。
※医療・介護の資格・知識は必要としません。

私たちが考える“援助”とは?

私たちは、“援助”を「本人と家族が穏やかな表情になること」と考えています。講座では、以下のような場面で、本人や家族に対して自分(チーム)に何ができるかを学ぶことができます。


■事例紹介

42歳女性のAさん。末期癌と診断され、担当医から、あと2-3ヶ月と伝えられました。すでに積極的な治療は困難な状況です。Aさんは、自宅で家族と過ごしたいという希望があります。ご主人と、9歳の娘さん、7歳の息子さん達です。

自宅に戻るにあたり、医療、介護のチームに加え、Aさんの中学・高校の友人達が、在宅療養の手伝いをしたいと希望されました。ある日、その仲間が一同に集まり、作戦会議を開くことになりました。

集まった人達は、決して医療や介護を専門とする人達ではありません。そのような不特定多数の善意ある人達を前に、これから何を目標に、Aさんとその家族に関わるとよいのか、わかりやすい言葉で伝えることが課題です。

■援助を言葉にする

いろいろな考え方があるでしょう。ただ、言えることは、どれほど最善を尽くしても、病気は進行し、歩くことができていたAさんの歩ける距離は、やがて短くなるということです。つまり、外出が難しくなり、家の中も自由に歩けなくなり、そして家事ができなくなり、お風呂に1人で入ることもできず、ついにはお手洗いに1人で行くことが難しくなります。

この状況で、何をしたらよいか、“援助を言葉にする”ことができるでしょうか?

限られたいのちと向き合うとき、こだわってきたことは、顔の表情です。つまり、何があると、本人と家族が穏やかな表情になれるのだろうか?という意識を持つことです。

一般的ですが…

  • 痛みがないこと
  • 希望する場所で療養すること
  • そばに、安心できる家族がいて、信頼できる医療・介護の人達がいて、わかりあえる友人がいること
  • 誰かの役に立てること
  • たとえ1つひとつできなくなったとしても、尊厳が守られること
  • こだわってきた何かを、信頼できる誰かにゆだねられること
  • わかってくれる誰かとのつながりを感じることができること
  • 死を越えた将来の夢を持つことができること(天国から見守ることができる…など)
もっとたくさん挙げることができますが、このような意識を持つだけで、何をすると良いのかが見えるだけではなく、言葉にし、チームで共有し、そして具体的に1人ひとりが関わることができるようになります。

■わかってくれる人がいるとうれしい

ただ1つだけ注意点があります。苦しんでいる人は、誰にでも心を開くわけではないということです。どれほど専門の資格を持っていたとしても、一方的な説明をしたり、どれほど親しくても、励ましだけで関わったりする人には、距離を置くことでしょう。

苦しんでいる人は、自分の苦しみをわかってくれる人がいるとうれしい

この対人援助の基本を押さえないと、たとえ温かな気持ちを持っていたとしても、その想いは空回りになることでしょう。

エンドオブライフ・ケア援助者養成基礎講座では、チームとしての具体的な関わり方を学ぶだけではなく、1対1のロールプレイを通して、死にたいというマイナスの気持ちに対しても誠実に関わることを学びます(学生も参加を歓迎します)。

concept

概要

日程 2017年09月16日 、2017年09月17日  他の日程を探す
時間 09:00〜17:30
会場 宮城県 仙台
ベルエア会館
講師 小澤 竹俊
学習内容
  • 課題背景(2025年問題に備えて)
  • 人生の最終段階に共通する自然経過
  • 苦しむ人への援助と5つの課題
  • 意思決定支援
  • 自宅・介護施設で求められる症状緩和
  • 多職種連携で「援助」を言葉にする(マクロ)-事例検討
  • 1対1で対応する(ミクロ)-ロールプレイ
備考
  • このお申し込みには、eラーニングは含まれていません。一般枠お申し込みの方は、別途、eラーニングのお申し込みが必要です。リピーター枠やファシリテーター候補者枠をお申し込みの方は、必須ではありませんが、基礎知識の復習を希望する場合は、別途eラーニングのお申し込みが必要です。
    eラーニング受講料:10,000円(税抜)
  • オンライン講座ではテキストとして以下書籍を使用しますので、当日までにご自身で別途ご購入をお願いします(『死を前にした人にあなたは何ができますか?』小澤竹俊著(医学書院、定価2,200円))
  • 受講後に、援助士認定を希望される方は、研修終了から1年以内に、現場での実践を踏まえて課題レポート(看取りに限らず困難な事例でも可)を提出していただきます。詳しくはこちらをご参照ください。
枠名 対象 受講費用(税抜) 残席数
一般枠
(2日間)
非会員 30,000円
※初年度年会費
 3,000円を含む
21席
会員 27,000円
学生枠 非会員 10,000円
※初年度年会費
 3,000円を含む
会員 0円
eラーニング・
スクーリング枠
(2日目のみ)
非会員 10,000円
※初年度年会費
 3,000円を含む
会員 7,000円
リピーター枠 会員 15,000円 5席
ファシリテーター
候補者枠
会員 5,000円 0席
サポーター枠 会員 0円

リピーター枠について

・過去にJSP/ELC援助者養成基礎講座を受講済みの方かつ、お申込み時点で会員である方は、15,000円(税抜)で受講可能です。(リピーター割引適用枠には上限があります)

ファシリテーター候補者枠について

・一度養成講座を受講した後、ELCファシリテーターになることを希望され、お申込み時点で会員である方は、5,000円(税抜)で受講可能です。当日は運営サポートをお願いいたします。すでにリピーター枠で2度目のご受講の方は改めて「ファシリテーター候補者枠」を受講いただく必要はございません。詳しくはこちらをご参照ください。

サポーター枠について

・認定済みのELCファシリテーターは、研鑽を目的として、無料でご参加いただけます。当日は運営サポートをお願いいたします。お申込み時点で会員かつファシリテーター認定期間内である方が選択可能です。

お申し込み

この日程は、既に開催終了しています。

オンライン講座参加者の声

オンラインで開催した講座にご参加くださった方々のご感想です。

■オンラインでの学習形態について

  • オンライン研修は初めてなので緊張していました。Zoomでもこんなに充実した講座が出来るのですね。
  • 県外に居るため、コロナウイルスのことがなければ、参加できなかったと思うと、貴重な機会をいただけて有り難いことだと思っています。
  • 私は病気があって会場に行って講座を受けることができません。これからもズームを用いて小澤先生の講座を定期的に行なっていただけませんか。
  • オンラインであっても1対1で学んでいる実感ができ、感謝しています。

■ロールプレイについて

  • 多くの方の生の声を聞き、ロールプレイを体験する事は、書籍からの学びよりもこころに響くという当たり前の事ではあるのですが、あらためて感じ入りました。
  • 久しぶりのロールプレイ、しかもオンラインとなると緊張はありましたが、やってみると学びは深く、自分の顔が画面に出るということはある意味客観的に自分を見ることも出来ました。これはオンラインロールプレイならではだと思いました。
  • 対面でのロールプレイよりかえってやりやすい感じもしました
  • 15年以上、コーチングに携わってきてはおりますが、聴き手はやはり何度体験しても学びや気づきがあり、とてもいい時間でした。

■今後の実践に向けて

  • この研修をもっと受けてみたいと感じました。学校現場で使えます。
  • 遠方なので、本来参加する事が出来ない講義に参加出来た事はとても嬉しかった。しかし、1度学ぶ事で、直にお話を書き、実際にお会いして、皆さんとのグループワークを受けてみたいという思いが強くなりました。
  • オンラインでロープレ初体験ですが、独特のタイミングが難しいものの、これだけの大人数でできるんだなと感動しました。本当に素晴らしい運営ありがとうございました。 またぜひ参加したいです。
  • これからも、全ての人が穏やかに安心して過ごせるように、講座のお手伝い、地域でも伝えていけるよう精進したいと思います。

Theory of Change

セオリー・オブ・チェンジ