【日本財団助成事業・プロジェクト報告会】人生の最期まで心豊かに暮らせる地域づくり・人づくりに向けた意見交換~地域福祉・医療介護が共通言語をもって連携し、コミュニティのレジリエンスを強めるには~
概要
既に開催済みのイベントです。
住み慣れた地域で最期まで暮らしたいと国民の半数以上が願いながら、病院で最期を迎える方が8割という現実に対し、これまで各分野で様々な施策が行われてきました。医療と介護の連携、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)、ICTを活用した情報共有、入退院支援など、一定の基盤は整いながらも、死を前にした人との具体的な関わり方を学び実践できる人材の育成には依然課題があります。本人が願う人生の最期を含めて支援できる人材がいなければ、困れば救急搬送に頼らざるを得なくなったり、望まない最期を迎えることが家族や関わる人の心残りとなったりするなど、地域資源の持続可能性に鑑みると、今後の大きな課題となるでしょう。
1つの可能性としては、この数年で増加している介護施設での看取りの推進、そのための方策の1つとして、介護施設において、看取りをはじめ解決困難な苦しみを抱えた人に自信をもって関われるスタッフの育成があります。一方で、施設や自宅という「在宅」を選択肢に選べるかどうかは、身近に専門職や経験者がいるかどうか、知識として知っているかどうか、そしてそれを実現するための資源があり決断できるかどうかに関わるものです。
このテーマの難しさは、「死」という解決困難な苦しみについて、頭では大切とわかっていても、多くの場合、直視することが難しく、真正面から謳っても、一部の関心ある人にしか届けることは容易ではないことにあります。どうすれば、専門職に限らず市民も含めて、避けたい話題を我がこととして考え、一人ひとりの幸せな最期を叶えていくことができるでしょうか。
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この1年間、日本財団助成事業の一環として、佐賀県唐津市ならびに鳥取県米子市に軸足をおいて、取り組んで参りました。1年目で見えてきたことと、次年度以降の課題として挙がってきたことがあります。
この1年間のプロジェクトに関わってくださった現地の方々からの活動報告をもとに、これからどのように展開していきたいか、それぞれの地域にはどのような可能性があるか、各地域の関係者の方々と、他地域の参加者のみなさまが対話する機会としたいと思います。
医療や介護、福祉や教育を含めて、地域全体がつながり、人生の最期まで心豊かに暮らし続けることができる地域づくりに関心のある方であればどなたでも、ご参加を歓迎いたします。ぜひ、ご参加のみなさま一人ひとりが、地域をよくしたいと願う担い手として、それぞれの現場における次の一歩を踏み出すきっかけとなればと願っております。
プログラムの構成
はじめに プロジェクトの背景
第1部 各地域における活動と見えてきた課題
第2部 各地域から活動紹介
まとめ 次年度に向けたアクション
話題提供者(敬称略)
<唐津市>
あおぞら胃腸科/ELC糸島唐津 笠原健太郎
0-100地域の輪 中島直子
唐津市危機管理防災課 田中博隆
唐津市国際交流・地域づくり課 諸岡克典
<米子市>
西部在宅ケア研究会/ELCとっとり 佐々木修治
ビュートゾルフたいよう看護訪問ステーション/ELCとっとり 藤谷花津代
米子市社会福祉協議会 福祉のまちづくり推進課 森本一義
米子市福祉保健部福祉政策課 地域福祉推進室 山崎伸之
<特別コメント>
沖縄県立中部病院/ELC沖縄 長野宏昭
<エンドオブライフ・ケア協会>
小澤竹俊
千田恵子
武井泉