支えとしての「選ぶことができる自由」:~両親尊き保て役割ゆだねようかな~
「支え」には、「将来の夢」「支えとなる関係」「選ぶことができる自由」の3つがあるとエンドオブライフ・ケア援助者養成基礎講座ではご紹介しています。
「選ぶことができる自由」は、とても大きな概念です。
「どのようなことを選ぶことができると、穏やかになれるのか?」を考えていくわけですが、具体的に考えるための視点として、もともと8つの視点をご紹介しておりました。
「療養場所」「心が落ち着く環境」「尊厳」「希望」「保清」「役割・役に立つこと」「ゆだねる」「栄養」
これに「お金」を加えて9つの視点としました。
経済的な配慮は、大切でありながら忘れられがちな視点です。医療・介護費の負担や、また家族の生活にかかる各種金銭面での負担など、本人や家族が選ぶことができるとよいですね。
この9つの視点を覚えるために、ゴロ合わせとして、“両親尊き保て役割ゆだねようかな”をご紹介します。
このゴロ合わせは、“両親は尊い”という意味と、“その役割を保とう”という意味と、“ゆだねようかな”と思う気持ちを合わせたものと考えてみてください。
注意点として、この9つの視点は、選ぶことができる自由を9つに分けるということではありませんし、この9つしか選べないということでもありません。 また、9つの視点から見えた支えが重なることもあります。
つまり、9つの視点は、分類するための視点ではなく、苦しみを抱えた人が、穏やかになれる支えに気づくための視点であることを心に留めておいてください。
大きな苦しみを抱えた人、特に人生の最終段階という励ましが通じない場面においても、代表的なこの9つの視点を持つことで、関わり方が見えてきます。
エンドオブライフ・ケア援助士認定 課題フォーマットが新しくなりました
新しい課題のフォーマットは、ホームページからご自身のアカウントでログインし、マイページからダウンロードいただくことができます。
これまでは、「支え」と「支えを強めるための方策」は大きな枠があるのみでしたが、「支え」には多様な視点があることを意識しながら書き込めるように、「支え」の項目を細分化しています。
また、見つかった「支え」を、「誰が」「どのように強めることができるか」を右側に記載する形式となっています。
2017年1月以降にご受講の方は、新しいフォーマットでのご提出をお願いいたします。
2016年11月までにご受講の方は、養成講座ご受講時の形式でも新しいフォーマットでも、どちらでもご提出可能ですが、支えにどのような視点があるかを意識する上で新しいフォーマットの使用をおすすめいたします。
記入上のご不明点はお気兼ねなくお申し付けください。
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