8月5日(土)・6日(日)、横浜瀬谷のめぐみ在宅クリニックでエンドオブライフ・ケア援助者養成基礎講座を開催いたしました。当日は59名の皆さまにご参加いただきました。開催にあたり、当日の運営面で多くのご協力をいただきましたことを心より御礼申し上げます。
59名の方にご参加いただきました。
職種の内訳は、看護師37%、介護職14%、医師9%、介護支援専門員9%、ソーシャルワーカー5%、教員3%、寺院職員3%、心理職3%、その他17%でした。その他職種には医療事務、診療アシスタント、歯科医師、コンサルタント、日中活動支援員、訪問介護事業主、鍼灸指圧マッサージ師など多彩な職種の皆様にご参加いただきました。
地域別では開催地の神奈川および東京、埼玉、千葉などの周辺地域以外に、茨城、長野、愛知、広島、岡山、熊本など日本各地からお集りいただきました。
協会理事であり、横浜で在宅診療を行うめぐみ在宅クリニック院長の小澤 竹俊が、2日間の講師を務めました。
2日間の講座では、以下の要素を学びます。
ただ受け身で聞くのではなく、ロールプレイや事例検討のためのグループワーク、学んだことの振り返りなど、ほとんど休む間もなく、口と手をたくさん動かしていただきました。
終了後、約半数の方が懇親会にご参加くださいました。
受講後、職場に戻って実践していらっしゃるみなさまの声をお聴きしました。
小野寺 太史さま、医師(緩和ケア)
埼玉県立がんセンター(埼玉県)
今回、この養成講座には、小澤先生のご講演を拝聴し、是非もっとお話を聞きたい、人生の最終段階になられた患者様に医師としてどう向き合ってよいのかを学びたいと思い、参加させていただきました。
この講座では、多職種の方々が参加されており、画一的な考えではなく様々な視点から、患者様に向き合うために、どのような考えがあるか、どのように接したらよいかということについて、柔軟な対応方法があることを学べたと思います。
現在、緩和ケア病棟で患者様に向き合うときに、自分はこんなことはできるけど、あんなことはできないからということが受講して明確になったと思います。自分の力不足を感じながらも、そこに対してどのようなアプローチがあるかを、また考えて実践するということについても、たくさんのヒントをいただけた2日間でした。
教科書や成書には載っていない、現場をたくさん経験したからこそ見えてくるであろうことが、この講座で垣間見えたと思いました。すべてを学ぶには短いかもしれませんが、そこから自分なりに膨らませていけるように工夫されている講座だったと思います。
匿名(神奈川県)
普段看取りに関わる事はほとんどない職場ですが、ALSの方と関わる事となり、関わる中で、どの様に接すれば良いのか悩んでいた為、何かを知るきっかけになれば良いと思った事が受講のきっかけです。また、知人などから小澤先生の話し方や考え方などに関して聞く事が多く、どの様な人なのだろう?と、興味を持った事も参加する動機となりました。
養成講座で得られたことは、苦しみとは希望と現実の開きであると言うこと、苦しんでいる人はわかってくれる人がいると嬉しいと言うこと。ほかにもいろいろと得られた事はたくさんありますが、出来る事には限界があるのだと言ことも知る事ができ、少しは気持ちが楽になりました。
現場では、話の聴き方を意識して、わかってくれる人になれる様な会話を心がけています。受講前は『何かしてあげたい』『何か出来る事はないのか』等と考える事が多かったのですが、受講を通して、自分の出来る範囲で出来る事は何か?を考えるきっかけになりました。
受講する事で自分の気持ちの中で何かが変わると思います。
横浜では今年4月以降、3回目の開催となりました。神奈川県では、横須賀市にて認定ファシリテーターのみなさん主導で地域学習会が活発に開催されています。協会としては2日間の講座を提供して終わりではなく、受講した方がさらに理解を深め、実践し、振り返り、自らと周囲を進化させていく、そんなお手伝いができたらと願っております。
次回は、9月9日(土)-10日(日)、横浜(上大岡)開催をレポートいたします。
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