【講座】オンライン開催「第83回 エンドオブライフ・ケア援助者養成基礎講座」(12/5-6)追記

  • 開催レポート

2020.12.07

 2020年12月5-6日に、各地主催分を含めて101回目となる「エンドオブライフ・ケア援助者養成基礎講座」を開催いたしました。小グループでの演習を繰り返すなか、最初は戸惑いを見せていらっしゃった方も、最後にはご自身のなかに生まれた変化を言葉にしてくださいました。

受講者の生の声(開催直後)

・聴き方やその人と関わる人たちが少しでも穏やかに過ごすために自分に何ができるのかを考えながら明日からの仕事に生かしていきたい。

・信頼関係の構築や傾聴という言葉をよく耳にしてきましたが、分かっているけどどうしたらいいかわからないと思っていたので皆さんの意見をきけて本当によかったです。

・現場ではコミュニケーションを振り返る機会はないので、演習で客観的な評価を得ることができ良かった。

・(ファシリテーターは)安心してトライできる場を作ってくださり、またスムーズな進行で、学びやすかったです。

・グループに分かれるので個人個人に指導してくださるのも良かったです。

・事前学習がすごく意味があったと思います。

 

受講者の生の声(後日)

受講後、職場に戻って実践していらっしゃるみなさまの声をお聴きしました。

米本智泉さま、宗教師
高野山真言宗 注連山宝珠寺 副住職(北海道)

エンドオブライフケア協会援助者養成基礎講座に参加して

 私は北海道オホーツクの湧別町という町のお寺で副住職をしています。101回目の「エンドオブライフ・ケア援助者養成基礎講座」へ参加させていただきました。なぜ僧侶の私が養成講座へ参加したのか、それは目の前の悲嘆を抱えた方のお話をきちんと聴けるようになりたいという思いからです。

 私は臨床宗教師という活動をしています。臨床宗教師とは、病院や福祉施設、被災地などの公共空間で心のケアを提供する宗教者のことです。私は社会福祉協議会のボランティアとして主に高齢者の方々のお話を、また被災地で被災された方々のお話を聴かせていただいております。自らの学びを深めたいという思いで模索し、この講座の存在を知り、さらにオンラインで受講できるという有り難さです。迷わず受講することにしました。

 講座は本当にわかりやすいです。難しいと感じることは一つもありません。何より、小澤先生やファシリテーターの皆さまの温かさに包まれながら二日間の講座を修了することができました。この講座で一番得られたものは聴く技術ではなく、目の前の方から「逃げずに向き合う勇気」です。職種は違えど、同じ志を持った全国の仲間と繋がることができ、とても嬉しく心強く感じました。

 受講前と受講後では聴き方、聴こえ方が全く変わります。相手が何気なく発する「苦しい」「悲しい」と言ったワードや、表情・仕草の変化に気が付くようになりました。丁寧に反復し、丁寧に拾っていく。相手は何を考えているのだろうか、何を支えとしているのだろうか。これを常に意識するようになりました。

 僧侶をはじめ宗教者は地域包括ケアの場において大きな可能性を持っていると思います。私たちは普段ご自宅へ伺い、ご自宅の仏壇の前で読経します。その後、お茶を一杯いただきながら、世間話、故人のお話やご家族のお話を聴かせていただきます。故人が、また家族が歩んできた物語。それをご自宅という故人と家族が大切にされてきた場所で聴かせていただくことができるのです。宗教者がもっと他職種と近付き協力することができれば、もっとより良い社会になっていくと信じています。

 「苦しみを抱えながらも人は穏やかになることができる」

 受講を迷っている方、あなたはきっと「誰かの支えになりたい」という素晴らしい思いを持っていることでしょう。この講座はあなたをきっと温かく包み込んで勇気を与えてくれるものです。共に学びを深めていきませんか?

 

大平落里美さま、看護師
小林市立病院看護部(宮崎県)

 私は急性期病棟に勤務しており、急性期病棟の中で終末期患者にある患者さんもいらっしゃいます。日々の業務の中で、終末期にある患者さんと関わる事に不安や緊張がありました。そして苦しみを抱えている患者さんの気持ちに触れることを避けてしまい、後悔の毎日でした。そんな時に同僚の勧めや、オンラインでも受講できるということで参加に至りました。

 これまでの私は、ベッドに横になって天井や閉ざされたカーテン、外の景色を黙って眺めている患者さんに、何を思ってらっしゃるのですか?と言葉にして問いかける勇気がありませんでした。しかし受講後は、「苦しみを抱える患者から逃げずに関わり続ける勇気と覚悟を持つ」という言葉が私自身の支えとなり、一歩進むことができました。患者さんとの沈黙は、何を話せば良いのか頭の中で言葉を必死に探し、患者さんの語りに集中出来なくなっていました。しかし、ロールプレイや講義を通して沈黙の意味を知り、沈黙を恐れずに大切な時間として捉え、落ち着いて患者さんの言葉を待つことが出来るようになりました。不安や緊張がゼロになったわけではないのですが、患者さんと関わり続け、積み重ねていく時間こそ、私自身を成長させてもらっているのだと思います。コロナ禍で面会制限が厳しくなり、患者さんの支えである存在の人々と会う機会が難しくなっている現状です。面会でなくとも患者さんの支えを強める手段を考え、患者さんやその周囲の人々の互いに思い合う心に、微力ですが力添えが出来るように努めていきます。

 オンラインでの講義やグループワークはハードルが高いように思いました。しかし、実際に参加してみると、オンラインでも十分に相手の表情や思いが汲み取ることができたように思います。私自身、気持ちを言葉にして他者に伝えるということが得意ではないのですが、ファシリテーターをはじめ、グループメンバーは、私の言葉を温かい眼差しで聴いてもらえていたことが画面越しで感じることができ、緊張も解け、安心して参加することができました。そして、全国に同じ志を持つ温かい仲間がいることや、“聴いてくれる人”の存在が嬉しいことだと実感することもできました。看護師としてだけではなく、一人の人間として心が揺さぶられ、受講後は不思議と涙が溢れました。充実した時間をありがとうございました。

 

西崎緑さま、教員
島根大学 人間科学部(島根県)

 この養成講座を知ったのは、2020年10月に布施医師会が開催した布施緩和ケア研修会(オンライン)に参加させていただいたからです。そこで、全国にこんなにもたくさんの医療関係者が看取りを真剣に考えておられることに驚きました。以前、NHKスペシャル「最期の願いをかなえたい」を見て小澤先生は、とてもいいなぁと思っていたので、エンドオブライフ・ケアを学ばせていただこうと思い、養成講座に参加させていただきました。

 養成講座では、まずテキストから「苦しみは希望と現実の差から生じる」こと、そして「理解したと思った瞬間から話を聞かなくなる」ということを学びました。養成講座の日程が近づくにつれて、とても気持ちが重くなっていたのですが、ロールプレイでは、ファシリテーターの助けもあって、同じグループの看護師さんたちと交流できて、貴重な時間を過ごせました。

 自分は、看取りの現場にはいないので、受講後、学んだことを現場で活かすことはできていないのですが、普段の生活でできる限り、「聴く」ことを意識するようにしています。「聴く」ためには、話してもらえる態勢をつくることも大事だなぁと思い、その努力をしています。

 受講内容と直接かかわりがないかも知れませんが、自己覚知が進んだというか、自分が、いかにこだわりが強く難しい人間であるかがわかりました。そんな性格だからこんな研究職をしているとも言えるのですが、今後、どこかでスピリチュアル・ケアにかかわっていきたいと思うので、さまざまな人にチューニングできるように訓練していきたいと思います。

 受講検討中の方には「まず参加してみて」と言いたいです。私の場合は、ファシリテーターの方々にしっかり受け止めていただいたという安心感がありました。それと今ならオンラインで受講できるというメリットがあります。全国に仲間ができるのは心強いです。

 

木原実佳さま、看護師
訪問看護ステーションこばたけ(広島県)

 私は病院で数年勤務後、一昨年に訪問看護へ転職しました。看護学生として在宅領域の実習で患者さんが自分らしく居られる場所の一つとして自宅もあると感じ、病院で技術を身につけ在宅に関わる仕事がしたいと考えていたからです。しかし、在宅で様々な終末期の利用者さんやご家族と関わる中で、自分が何もできていないと感じることも多くありました。無力感でしんどく感じていた時に、以前テレビで拝見した小澤先生から学べる機会があることを知りこちらの講座に参加しました。

 講座では「苦しんでいる人は、自分の苦しみをわかってくれる人がいると嬉しい」というキーワードから、苦しみを聴くコミュニケーション方法や、話の中から利用者さん自身が支えに気づける方法を学び、グループワークで実践することで、ZOOMでの受講でしたがコミュニケーション方法を学ぶことができました。また、学びぶなかで自分を振り返ると「体の症状を聴かなければ」と考え、利用者さんが感じていることや考えに耳を傾けることがおろそかになっていた自分にも気づくことができました。

 現在、学ぶことで得た知識と気づきを基に実践を重ねながら、振り返ることで学びを深めながら自分自身の支えになっていると感じています。さらに、グループワークや交流会で全国の研修会に参加された方と話す機会もあり、自分自身の支援者としての思いを共有できたことも支えになりました。

 

小川亜実さま、看護師
公立陶生病院(愛知県)

 私は呼吸器内科病棟で、急性期から看取りまで幅広い看護に携わっております。肺がんや慢性呼吸不全などの多くの患者の看取りを経験し、ACPの重要性やその人らしく生きることへの援助が最近の課題と感じておりました。「もう早く死にたい」というようなことをいう患者さんの思いをうまく受け取りたいけど、具体的にどのように対応したらいいのか、学びを深めたくて受講しました。

 講座では、死を目前にした患者さんとのコミュニケーションの演習を事前に学習したスキルを活用しながら実践します。事例に基づき患者さんになりきることで、患者さんの気持ちの理解が深まったような気もしますし、自分の死生観を見つめることができました。

 受講後に、実際患者さんに今の気持ちを勇気を出して聞いてみました。その方は厳しい病態説明の後でしたが、泣きながら辛い気持ちや、できないかもしれない今後の希望など話してくださいました。

 また、肺がんで在宅看取り調整中の方では、「なんだか不思議な気持ちよね。自分がこんなことになるなんて」とにっこり笑うのみで、それ以上は話してくれませんでした。少し信頼関係が足りなかったかなと反省しましたが、この人になら話せると思ってもらえるように看護師としての日々の関わり方を振り返り、大切にしていこうと思います。

 講座でのグループワークは緊張しましたが、ファシリテーターの方が先導してくださるので、楽しく受講できますし、オンラインで全国から様々な職種の方の意見が頂けてとても良い学びができます。また参加したいと思います。

 

匿名希望(埼玉県)
・養成講座ご参加の動機
お看取りの利用者様と関わり、もっと学び関われたらと思った為

・養成講座で得られたこと
傾聴、沈黙に対する関わりが変わりました。表情を大切に出来るようになったと思います。

・受講後に現場で実践していること
反復後の表情が穏やかな方が多いと感じています。又、お話の内容や穏やかな表情についてご家族様にお伝え出来る機会が増えたように思います。

・受講前後でご自身が変わったと感じたこと
お看取りの利用者様の自分自身の苦手意識はなくなったと思います。

・受講検討中の方へのおすすめのポイント
最期の時を過ごされる御本人、ご家族様と関わる機会のある方、対応するなかで困っている事、疑問に思っている事が心に落ちる内容だと思います。一つ一つを丁寧にやりがいを感じられる時間になると思います。

 

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ご参加のみなさま、ありがとうございました。

来月以降も継続的に開催して参ります。
土日開催にご参加が難しい方には、平日夜4回コースがお勧めです。

みなさまのご参加をお待ちしております。

 

●今後の研修・イベント開催予定


○エンドオブライフ・ケア援助者養成基礎講座
※初回受講の方は、事前にeラーニングの受講が必要となります。
1)休日昼2回コース(講師:小澤 竹俊)
2021年1月30日(土)31日(日)13:00-17:30
https://endoflifecare.or.jp/programs/show/8830


2)平日夜4回コース(講師:久保田 千代美)
2021年3月18・25・4月1日・8日(木曜)
https://endoflifecare.or.jp/programs/show/8840


○新型コロナ・ショックに備えて最強のチームを作ろう
ゲスト: 
2021年2月16日(火)18:30~20:30
https://4cteams-10.peatix.com/


○地域学習会
(認定ファシリテーターによる各地域での学習会)
https://endoflifecare.or.jp/study-groups/


○折れない心を育てる いのちの授業
~オンライン~ Vol.6 差別、偏見、いじめ・・・コロナ禍で優しくなれないあなたへ伝えるいのちの授業
2021年2月20日(土)14:00-16:00
https://okproject6.peatix.com/


○その他オンラインでの学習機会
https://endoflifecare.or.jp/posts/show/8832

Theory of Change

セオリー・オブ・チェンジ