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■メンタルを強くする必要はない
私たちは人生の中で、しばしば苦しみを味わいます。試験に失敗したり、失恋をしたり、出世競争やコンペで敗れたり、仕事で取り返しのつかないミスを犯したり、大切な人を失ったり……。 あるいは、「自分は正当な評価をされていない」「自分ばかりが損をしている」「自分は、こんなところにいるべき人間じゃない」といった不満や、不安を感じている人もいるかもしれません。 苦しみを抱えると、多くの人は「なぜ、自分がこんな目に遭わなければならないのか」と嘆いたり、「生きていたくない」と思いつめたり、特定の誰かや世の中を恨んだりします。
「こうなったのは、自分に力がないせいだ」「もっと強くならなければ」と、自分の弱さを責めたり、メンタルを強くしたいと思ったりするでしょう。 しかし、それはうまくいかないことが多いのではないでしょうか。 だからといって、あきらめる必要はありません。実は本当の強さは、自分の弱さのなかにこそあるからです。 苦しいとき、人はなかなか自分の弱さを受け入れることができません。弱さを認めることで、自分の価値を自分で信じられなくなることを、心のどこかで恐れているからです。
今の社会は至るところで競争が行われ、「競争に勝つこと」「強いこと」や「富や名誉、お金など、たくさんのものを所有すること」を幸せだと思っている人は少なくありません。 あるいは、「社会のために働き、社会の役に立ってこそ、生きる意味や存在する意味がある」と思っている人もたくさんいるでしょう。 そんな社会で、人が自分の弱さを認め、自己肯定感を持つことは非常に困難です。 でも、このような恐れは本当は必要ありません。不完全でも、たとえ何もできなくても、人は存在しているだけで、十分に価値があり、生きている意味があるのです。
(記事より引用)
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