海老原 周子さま(東京都)
一般社団法人kuriya代表理事
国籍や生い立ちに関わらず、誰もが自らの可能性を伸ばして未来に希望を抱ける社会をつくりたい。
今、外国ルーツの子ども達が日本で増えています。文部科学省の調査に寄ると、この10年で日本語指導が必要な児童生徒は2倍になりました。そもそも、彼らはどのような経緯から来日したのでしょうか?その多くは、留学生のように自分の意思で来日したのではありません。母国で親が仕事がないために、出稼ぎとして来日し、生活が落ち着いてから呼び寄せられた子ども達です。日本に住んでいる保護者と暮らすために、来日し、公立学校に通い日本人と共に育っています。
こういった外国ルーツの子ども達に対する政府からの支援は、まだ手薄い状況で、中でも高校生は中退率が日本人と比べて7倍高く、また高等教育への進学率も40%と低いという現状があります。このような状況に対して、私たちは都内の定時制高校にて中退予防のための居場所づくりや、進路について考えるキャリア教育を実施して来ました。
私がこの活動を立ち上げたのは、自分が「外国人」として育ったからです。全く英語が喋れない中、中学時代をイギリスで過ごし、親も英語が出来なかったので、学校も生活も不安だらけの毎日でした。でも幸いな事に、周りには、支えてくれる大人や友達がいました。コロナウイルス感染への懸念が広がるなか、都立高校は休校。言葉の壁を始め、孤立しがちな外国ルーツの高校生や、その保護者の状況が気がかりです。
1. 孤立しがちな外国ルーツの高校生やその保護者のための情報提供と相談対応
言葉の壁や相談相手がいないといった情報弱者になりがちな外国ルーツの高校生やその保護者に対して、多言語での情報発信を始めとする情報提供の仕組みづくりを行います。
2. 外国ルーツの子どもや若者の抱える課題の発信
様々な人が大変な状況にいる中、どうしても焦点が当たり辛い外国ルーツの子どもや若者が置かれている状況について、チャリティトークイベントを通じて課題の発信と小規模ファンドレイズを行います。相談対応や多言語での情報提供などの支援を予定しています。
新型コロナが外国ルーツの子どもやその保護者に与える影響は大きく、その課題の大きさに自分では出来ることには限界があると感じます。だからこそ「小さく始めること。自分ができることをやる」を大事にしています。
あなたの周囲にいる、外国ルーツの方や、日本語が得意でない方にもわかるように、時折、役立つ情報をシェアしてみませんか。
こちらからご参照ください。
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