井上 城治さま(東京都中央区銀座)
一般社団法人 仏教人生大学
家にこもりっぱなしで子どもの指導がついつい強くなってしまう。一日の始めに自分を振り返り、上下関係ではなく親子で学ぶ時間を持つ。
親は子どもを躾ける気持ちから厳しく指導するが、家の中に一日いる中で、お互いに逃げ場がなく、親の指導が厳しくエスカレートしていってしまうこともあるのではないか。
学校の始業時間である8時20分に毎朝中継配信している寺子屋講座をスマホで視聴することで、1日の始まりとしてリズムを整えることができる。寺子屋講座では僧侶と一緒に正座して1分間瞑想して心を落ち着け、場合によっては朝から叱ってしまった(叱られた)自分を振り返る時間を持つことで、必要以上に、一緒に素読することで、親が教えるという方向から、共に親子で学習する時間を持つ。
2000年以上の歴史を持つ四書五経の『大学』を一章ずつ大きなことで音読し、内容を僧侶が解説している。大学を選んだ理由は、江戸時代を通して寺子屋で読まれてきたことと、学校が休みの今こそ将来の土台となる考え方を学ぶためである。また1ヶ月ほどで全文を読み通すことで、『大学』を読み通したという自信や自己肯定感を育み、塾に行けなくても図書館で本を借りて自分で読書して学ぶ力を身につけさせたい。
黒板に大写しにされた漢文の素読は、返点などあり、読む箇所が順番通りではないので慣れないとパズルのようで読みづらいが、案外、子どもの方が飲み込みが早く、親が間違えたりしている。素読の時間は5分ほどだが、これを続けることで子どもの集中力を養うことができる。親が勉強を教えるだけでなく、親子で声を出して一緒に学習することで、共に感想を言い合い、お互いを分かろうとするきっかけとする。
返点などパズルのような素読をする中で、子どもの顔が生き生きと輝いている。
毎回素読を5回繰り返しますが、4行ほどの漢文の内容を丸暗記してしまう子どもが数名いる。また内容は難しいと思っているが、子どもは理解している。子どもの可 能性を信じ、共に学ぶことで、子どもはサボりたいのではなく、環境が整えば学ぶ意欲があることを感じている。
家にある本を音読することでもいいと思います。
何か目標をつけて、在宅だからこそ、子どもと想い出に残るチャレンジをしてほしい。
寺子屋講座
こちらからご参照ください。
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