令和4年度実施:大阪市内小中学校への「折れない心を育てる いのちの授業」出前授業

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 令和2年度以来、令和4年度も大阪市教育委員会と連携させていただき、 大阪市内小中学校各校へ「折れない心を育てる いのちの授業」出前授業をお届けいたしました。令和4年度は合計27校からお問い合わせをいただき、23校58クラス2,134名がご参加くださいました。

 

 長期化するコロナ禍で、苦しみを抱え自他を傷つける児童・生徒の存在や、真摯に対応する先生方のご尽力についても、限られた時間のなかで伺う機会となりました。この先もしばらく続くと予想される、子どもたちの心身への影響、先生方へのご負担等、少しでも緩和され、これからの活動のヒントとなればと願い、令和5年度も依頼に基づき授業に伺いたく考えております。

 

1. 大阪市内実施校

 令和4年度に出前授業のご依頼をいただいたのは、大阪市内小学校32クラス、中学校19クラス、教職員6クラス(大阪市教育センター主催保健主事研修を含む)でした。緊急事態宣言のなか、対面を避けてオンラインでの授業実施が多くなった前年度とは異なり、ほとんどが対面の授業となりました。


 

2. 授業の概要

●講師:「折れない心を育てる いのちの授業」認定講師170名のうち、対面授業は主に近畿在住の講師、オンライン授業は全国の講師

  • ●時間:45分×2時間
  • ●形式:クラスごとに講師がスライドと映像をもとに進行、児童・生徒は手元のワークシートに記入。担任の先生方と連携し、ペアワーク等をサポートいただいた。
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3. 児童・生徒の感想

 「折れない心を育てる いのちの授業」実施後、クラスごとに時間を設けていただき、授業を通して気づいたことや学んだことを、感想文として記述していただきました。特徴として、ただ頭で理解したり心で感じたりするだけではなく、自分や相手に対する次の行動を示唆する感想記述が多く見られます。知識レベルの記載(~と知った、~とわかった)もありますが、一歩踏み込んで、自身の現在または過去の悩みや、そこから気づいた自分にとって大切な支え、今後やってみたいこと、などに触れているものなどを中心に、個人情報に配慮した上で抜粋してご紹介いたします。

 

【項目】


 

1. 授業を通して気づいたことや学んだこと

①自分や他者の生死について考えた

・私も自殺しようとしたことがあります。友達はかんたんにうらぎって何事もなかったように平然にしている。ということがありそんなものだと思い信用できる子はとても少なく紙にイラついたこと「死にたい、自殺したい」と書きストレスを発散していました。そのときは親、大人が大きらいでした。そして大好きだったおばあちゃんが亡くなり今そばにいてくれるのは友達でした。それにはたくさんの子がよりそってくれて、一人でなやんではいけないなとなりました。(支えは)亡くなったおばあちゃん(小6)

・自分が困っている時、つらい時に話を聞いてくれる存在がいることはとても幸せで良いことなんだと分かりました。私が小さいころ、とてもお世話になった方は私が小学校中学年のころにがんで亡くなりました。がんだったのにも関わらず私に笑顔でたくさんの話をして色々な場所へとつれて行ってくれました。辛いと口に出しているところは見たことがありませんでした。亡くなる1日前も私達に元気をくれました。自分が苦しくて辛くても相手を思いやれる気持ちを忘れないようにしたいと思っています。(中3)

・命の大切さや人生の大切さなど、これからの将来の夢をがんばって高校で探していきたいなと思いました。ネタとかですぐ死にたいとか言ってしまってたからネタでもやめておこうと思いました。(中3)

・ぼくも前、しんじゃったペットの分、がんばってべんきょうやしゅくだいあそんだりします、きょうならった授業では、希望や現実、それを考えて行動したりできるようにがんばります。ぼくもこの前かったペット(ねこ)たちをしあわせにします、ぼくもいやされるのでその分いっしょうけんめい、前に進みます。(小6)

 

②自分が苦しみ(希望と現実の開き)を抱えている(いた)ことに気づいた    

・今ぼくが苦しいと感じているのは、あこがれの学校に入るための中学入試の勉強をがんばっているが、塾の先生になかなか認めてもらえないことです。それで、この学習を通して希望を定めて、そこに向けて努力したいと思った。(小6)

・自分も、悲しくなったとき、しんぞうがいたくなる事がある。でもそれは皆一緒だと思った。心のちくちくしたいたみは皆一緒と思った。自分もなやみがあったので苦しい気持ちは人それぞれちがう。でも苦しい気持ちは皆一緒と思った。(小5)

・自分も何回か、「自分、別におらくていいやろ」とか「自分には何もできへんねや。」と思ったことがあったけど、今度から「希望」と「現実」の開きについて考えようと思った。(小6)

・私は次のテストで400点以上とれるようにがんばっています。でも不安でしかたがありませんでした。その理由が希望と現実の開きであることが分かりました。不安なことも、解決できることと解決できないことがあります。今の私の悩みは解決できます。しっかり勉強すればできるので、しっかり勉強します。(中1)

 

③苦しかった経験から支えに気づいた

・今まで私はいやなことやはずかしいことを急に思い出したり、消えたい気持ちでいっぱいでした。しかし今日の授業で自分を見つめ直し、自分にはたくさんの支えがあるということに気づき、心が軽くなったような気がしました。(中2)

・●●先生が、このじゅぎょうをしてくれていなかったら、私わ、今も、一人で、自分をきずつけ、一人でなやみを、かかえこんでいたと思います。だけど、「いのちの授業」をしてくれてほんとうに、ありがとうございます。そして、私には、このいのちの授業をきいて、すごく心に残った、言葉があります、「苦しみ」の話をした時、私の心には、苦しみその物がありました。●●先生言った言葉は、希望と現実です。私には、そんな考え、一つもうかびませんでした。だけど、●●先生が希望と現実と言ってくれて、初めて希望と現実が、できました。そして、これから、私は、一人で、かかえこまず、本を支えとして、がんばります!(小6)

・私は4年生の時、少しの間、不登校になっていた時がありました。その時、親や友だちが、私の話をきいてくれました。親は「そうなんだ、つらかったんだね」って言いました。私はそのしゅんかん心がすーっとスッキリしました。私はその日から学校にいけるようになりました。私が思ったのは、やっぱり、話をきいてくれる人は、大切なんだなって思いました。(小6)

・苦しくても友だちが自分を認めてくれる。みんなのことを認めてくれるだれかとのつながりは大きな支えになる。苦しみは希望と現実。苦しんでいる人は苦しみを分かってくれる人がいるとうれしい。ぼくは3年生のころいじめられていたけど友だちが助けてくれた。うれしかった。(小6)

・自分は、小学校2-3年の時学校がこわくて行っていなくてお母さん、お父さんに行きたくなったら行きなさいと言ってくれて家にいると安心しました。それでこれ以上心ぱいさせたくないと思って4年生から学校に行きはじめました。今思うとお母さん、お父さんのおかげで学校に行けたと思います。きぼうは、学校に行きたいけど、現実は学校がこわくて行けないでも家族が支えてくれる事でぼくの気持は学校に行こうと思えました。(中1)

・私は小さいころからいじめにあっていました。でも、その時は分かりませんでしたが今の一番大切な友だちがずっとそばにいてくれたから今までがんばってこれたんだなと思っています。今日のお話であらためてそれを思い返すことが出来ました。これからも一番大切な友達に支えられ、私自身支えていけるようにがんばっていきたいです。今日の授業とても楽しかったです。(中1)

 

④授業を聴いて安心した、心が穏やかになった    

・5年生になってから友達関係でなやむことが多かったから今日の授業じたいが心のささえになって気持ちがラクになった気がした。(小5)

・今日のお話を聴かせてもらって少し気持ちが楽になりました。支えてくれるコーチや友だち、家族がいたから、今も、好きな、サッカーを、つづけられてるんだと思いました。自分が出ない方が勝っていたし、もんくを言われなかった。だから、自分なんていらないそんざいなんだと、ずっと思っていました。お話を聴かせてもらって、すごくうれしかったです。この人がお話をしてくれるだけで、自分のことを、わかってくれそう。と、思いました。●●さんのお話を聞いて、サッカーを、がんばれそうです!(小6)

・私は、いらいらすることが中学生になって増えました。なので、おだやかになる方法を教えていただき嬉しかったです。(中1)

・私は、「友達に自分から話すけど、相手から1回もしゃべってくれない」ということで悩んでました。学校に来て、自分から話さなかったら、その友達とは今日1日ずっとしゃべらないという日もあって、少し自分から話すのが、しんどくなってましたが、今日●●先生の授業を受け、とても、気が楽になりました。(中1)

 

⑤苦しみとの向き合い方がわかった    

・私には思いつきもしないとてもすてきな言葉がたくさん出てきて少し勇気が出ました。過去のすごく辛かった事を思い出してしまったり、苦しい、辛い時、今日の授業の言葉を思い出そうと思います。私は過去のトラウマを忘れる事は出来ないと分かっているから、今を大切に生きたいと思います。そして、私の悩みを分かってくれる人を大切にします。(中1)

・わたしも実際に、家の中でいろいろあるので、自分をおだやかにするヒミツのまほうをこんどまたなにかあったときにつかって自分をおちつかせます。あと、つねに希望と現実を思い出して、どうするといいか考えます。(小6)

・私は、少しなやんでいることがありました。ですが、この授業を受けて、物事のとらえ方や考え方をもう一度見直してみようと思いました。そして、「苦しみがあっても支えがあればおだやかになれる」ということを聞いて、自分だけでかかえこんでしまっていたことにきずきました。この授業を通して、支えとなる関係までしっかりと頭を整理することが出来たので、これからは、だれかに相談をしたりして、おだやかになれるように工夫していきたいです。(小6)

・ふだんこうやって現実と希望とかくわしく考える事がなかったので考える力をもつ事が出来たし、なやむ事がそこまで悪い事ではないのだなと思いました。私の弟が今学校に行けていないので弟のかける言葉とかも知れてよかったです。(中1)

・誰にでも相談できるわけではないけれど、こうやって紙に自分のなやみを書いたりするのもいいなと思いました。ありがとうございました。またいつか本も読んでみようと思います。(中1)

 

  • ⑥こんな人にこの授業を聞いてほしい    

・小学校のころ、いじめがあったから、5,6年生にもきいてほしい。(中1)

・正直今日教室で配られたプリントに本音は書きづらかったです。私のなやみは人に言いにくいことだからです。そのなやみをいじったりからかってくる人がいるので、とてもいやな気持ちになります。この授業で、そんな事をしなくなったらうれしいです。そんな私のゆいいつの支えがTiktokerさんです。同じなやみを持った人がそのなやみを解決していて、毎日勇気をもらっています。また授業してほしいです!(こんな人にきいてほしい)クラスのいじってくる人(中1)

・小学校高学年くらいから、年令的にも精神的にも不安定な状態が続いていて、友達とちょっとしたことでもめ事をおこしたり、気まずくなっちゃったりと色々あるなかでのこの「折れない心を育てるいのちの授業」だったので、とても心にしみる感じでした。世界中の今、精神的に辛い人にこの授業を聞いてもらって、少しでも気持ちが楽になるといいなと思います。(中1)

・私達にもわかりやすい表現で伝えてくれて、すごくいい授業だった。みんながこの授業を受けて気づくことができたらもっと優しくてあたたかい社会になるんじゃないかなと思った。(中1)

・苦しむことはなにもいいことなんかないと思っていました。だけど、苦しむことはたいせつな人の支えに気付ける大きな一歩だと思いました。考え方がすこし変わったことがとてもうれしいです。私は将来、絵に関わる仕事につきたいと思っています。だけど、絵は遊びだから勉強もしなくちゃいけなくてよくケンカをしてしまいます。私にとっては絵は遊びではなく将来への大きな扉です。このすれちがいが私の苦しみです。苦しみと向き合って乗り越えて新しい自分になれたらいいと思います。(こんな人に聞いてほしい)母親世代(中1)

 

  • 2. 自分と相手に向けた今後のアクション

    ①自分や支えを大切にしたい    

・自分は、劣等感などを感じたり自分に自信を持つことができないから、その分、努力して人生を変えてみたいし、もっと知らない面の自分を見つけていきたい。(中2)

・お母さんがいつも、かってに色々な事を決めているから自分のいやなことを無理やりやらされてて、「いやだ」ということができないから、いやなことは、「いやだ」と言えるようにしたいです。(小6)

・「希望と現実の開き」この言葉は、苦しむ人が苦しんだ理由のようなものです。とても心に残りました。こういう授業をすると、すごくいい感じの気持ちになるので、一週間か二週間に一回ぐらいはしたらいいのかなと思いました。(小6)

・苦しみは希望と現実ということや、ペットや家族、友だちがどれだけたいせつかをしったし、支えてくれている人がいるのはどれだけ幸せかをわかったから、もう二度と妹なんていらない、なんで生んだのとかしねきえろはぜったい言わない、でもイラつくと大好きなのにきらいといっちゃうからちゃんと妹にやさしくするようにする。でも家族がいてよかったなと思う。(小6)

・これまでは、きらいな人のいやみが、まけてたまるかというけんかごしのたいどによって元気をだしてみぞをふかめていましたが、なぜそんなにいやみや暴力をするのか話したいと思います。(中1)

・泣きそうになった、すごいこの仕事がつづいていろんな人をすくってほしい。ちょっと気持ちがらくになった。将来の夢でユーチューバーって発表したけどほんとうは、(中略)。絶対みんなを幸せにします。(小5)

・私がこの授業を通して、まず自分のことをもっと大切にしようと思いました。私も学校に足を運べなかった期間があるので自分とかさね合わせて、授業のことをより考えることができました。私のお母さんはとても優しく、自分のペースで頑張れたら大丈夫といつも言ってくれました。行けない理由、何があったかは特に聞かずに私から言うのをまってたみたいです。むりに聞かれると言いづらくただ泣くことしかできないので、今思い返すと本当にずっと私のことを1番に考えてくれてたんだと思い、すごく感謝しています。たとえ家族でも他人で、その人のことはきちんと理解できない、ということ。私もそう思いますが、自分に何かできるか、困った人を前にどう対応したらよいかきちんと考え、母のような優しい人になりたいです。(中3)

 

②助けを求めてよいかわからなかったが、これからは誰かに相談してみようかと思う

・自分は学校では明るいけど、家では、「自分はいるのかな?」って思う時があるから、その時はすなおになやんでいることを話そうと思った。自分や、周りの人が楽しく、いやなことがないように自分からすすんで声をかけていこうと思った。(小5)

・前までは、苦しいことやいやなことがあったとき、マイナスなことしか考えてなくて、どんどん心がしんどくなっていた。でも、今回の話を聞いて、前みたいに1人で考えこむのではなく、家族に話したり、しんらいできる人や先生に話して、心をかるくできるんだなと思った。(小6)

・今までぼくは、他人にめいわくをかけないよう、苦しみは自分でつぶしたりしていました。ですが、今回の事で「少し他の人にたよるのものいいのかも」と思いました。(小6)

・まわりの人をきにするんじゃなくて自分は自分のペースですすんでいけばいいとわかりました。つらいときはだれかに話すことで気持ちがおちつくってわかったからだまらずに友だちや先生にはなそうと思う。(小4)

・私は今なやみがたくさんあります。でも、今日の授業で気持ちがちょっとラクになりました。私が暗い時は、先生や友達がいつも気づいてくれ、「だいじょうぶ?」「何かあった?」と聞いてくれます。でも私は何も言えずに「だいじょうぶです」「何もない」と答えてしまいます。いつも自分でどうにかしようとして、まわりの人たちをたよらず。でも、この授業でもっとまわりの人をたよろうと感じました。(中1)

 

③苦しみを通して支えに気づいたから、今度は自分が支えになりたい    

・昔に全然学校に行けない事がありその時の事を思いだせもう昔のようにならないようにするための、毎日する心のきりかえを思い出し、お母さんがやっていた言ばの反ぷくを使い、全然学校に行けない子どもが学校に行けるような活動ができるようにしたいです。(中1)

・今、いろんな病気があってその病気を理解してもらえない、そのことに対して悪口を言われたりするのでもし、こまっている人がいたら話を聴いて、その人の支えになりたいなと思いました。人は嫌なことを言葉にせず、ためこんでそのまま、苦しむということがあるのではないかと思います。また、苦しいと思って初めて気づくことができることを知りました。私も誰かの支えになれるよう頑張ろうと思いました。(中2)

・私自身、学校に毎日通っていますが、正直ものすごく辛いし、一瞬で疲れてしまいます。毎日、朝早くに起きるのが辛くて、学校に通うのが嫌です。部活に行くことによって、心がすぐ折れてしまったり、先輩との人間関係に疲れて泣いてしまうこともあって、部活の顧問の先生に「できてない」と言われると思うと、顧問に会うのもいやで部活に行くのも嫌になってしまいました。でも、今日の授業を受けて、ものすごく勇気が出ました。支えてくれる人がいるということを、考えると、もっと、ポジティブになろうと思えました。本当に今日の授業を受けれて良かったと思いました。後、苦しんだり、している人の支えになろうとも思えました。聞いてあげることが大切なんだなと改めて考えることができました。(中2)

 

④話を聴いてあげたい        

・わたしは将来苦しんでいる人の力になるためにまずは、わたしがもっと「折れない心を育てるいのちの授業」を聞かないとだめだと思いました。(中略)お母さんがこまっていてもし気持ちが分かってほしいと感じたら反ぷくを使います。(小4)

・わたしも苦しい思いをしている人にたくさんあっています。そういうい人が良く話しかけてくるので、どのよなたいおうをしたらいいのか、何をしてあげれば良いのかがよく分かっていなかったので、今日習った「反復(はんぷく)」をいかして、次、話しかけられたら、反復のようなたいおうをしようと思いました。(小4)

・言われたことを反復するのは、一見簡単そうに見えるけど、ただ反復するのではなく、相手から受け取ったことを自分の心の中で考えて言葉を選んで包み込んで返す行為だから、きちんと優しさをもってするからこそできることなんだなと思いました。ロボットのように自分がどんな状態か正確に伝えることなんてできないから、一見イヤな言い方だったり、ただ怒っているように見えても、その人なりのSOSのサインに気付いて、受け入れてあげることが大事だと思ったし、逆に自分が苦しいとき、素直に相談する努力もいるのかなと思いました。何が正解かはわからないけど、わからないなりに考えて行動することは続けようと思います。(中3)

 

  • ⑤学んだことを誰かに伝えたい    

・あまり授業ではやらない特別なお話をきけて良かったです。大人になってもああゆうことを知っている人はいないので、大人になっても覚えておこうと思いました。ビデオもあって分かりやすかったです。自分も、大人になったら、命の事について話してみたいなとも思いました。(小6)

・私は大きく夢は決まってないけれど、人を救える仕事をしたいと思っていて、今日お話を話してくれて私もこのような存在になりたいなぁと思いました。本当に改めて考える機会ができてうれしかったです。(小6)

・私は、しょう来の夢があって、カウンセリングの先生になりたいんですが、いのちの授業のおかげで、なりたいではなく、必ずなってみせると思いました。だから、私が大人になった時、私といっしょに一人でも多くの命を救ってください。命の授業の日に休んでしまった友達にも、こういう時は、こうやって接してあげるんやでって教えてあげたくなりました。命の授業で学んだ事を生かして、これからもっと友達を増やしていきたいと思いました。(小6)

 

  • ⑥私にできることがある

・自分が苦しければ、周りの人に相談するし、苦しい人がいれば相談にのる。そういうったそれぞれの支えとなるような、人を認め合う、尊重する。そんな心こそが一番、大切なものなのではないかと僕は思いました。たとえ、国籍や、年齢、性別が違うくても。(中2)

・今日の授業は、自分のように精神をずたずたにされて、学校にいけない苦しい人たちを、助け合うことができるようになれる授業だったと思っています。いじめられて苦しい人たちを少しでも減らしていきたい。それが今思っている、自分のできることです。(小6)

・自分は、苦しいことがなくて気楽にのん気にいきれている役立たずな人間だけど、みんなの話を聴いて、救ってあげれる、みんなが心から笑顔でいれる少しばかりのお手伝いが出来る人になりたいと思いました。ジュンヤさんとお母さんの会話を見て、自分も勝手にかんしょうされるのがにがてで「何が分かるの?」と思ってしまうと感じて、自分は過去にそんなことしてしまっていないかなと思いました。そして、自分がこの世にいる意味がないとか思いつめてしまっている人には、「なんで!」とかをいうのではなく、「そっか」とか「そうなんだ」と声をかけてあげれる人になりたいと思ったし、みんなのことを見て、だれも悲しい思いをしない世界をいつか作りたいと考えました。(小6)


 

4.教職員の感想

  • ・苦しいことにぶつかったとき、折れてしまう子どもたちや、教職員をこれまでもたくさん見てきました。そのときに自分に何ができるのか迷ったり、誤った行動をしていたように思いました。本日、お聞きした内容は、これまでの反省だけでなく、これからの正しい対処にもつながると思います。学んだことをしっかりと、このあと整理して書き留め、今後に活かしていければと思いました。

  • ・くるしみを なくすには、そこから逃げるのが1番だと思っていました。顔を上げることをせず、解決しませんでした。今日の話をもっと早く聞いていたらと思いました。

    ・授業中の様子や、感想文からも、子どもたちにひびいた様子が分かりました。これから多感な時期をむかえる子どもたちが、悩み・苦しみにふれた時、またそのような友人をみたときなどに、学んだことを生かしてくれればと思います。また、「反復」して聴く手法は、我々教師側も活用していかなければと感じております。

    ・解決できない苦しみを支えてくれる家族であったり友だちであったり、近くにいる人の自分も支えになっていればいいなと思った。言葉で「わかるよ」と同調してあげるのではなく反復することで相手の気持ちを苦しみを、聴くことができるんだということがよくわかった。「わかるよ」では、「何がわかるねん」ですよね。これからはもっと話の聞ける人になりたい。自分の子どもたちの話も聞いてあげる母でありたかった。今から、これからは、そうしようと思った。

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5. まとめ

 コロナ禍で学習時間や活動に様々な制限があるなか、このようなときだからこそと、速やかにご依頼と調整をくださった各校の担当教職員のみなさまに、心より御礼申し上げます。

 

 日ごろ先生方から直接伝えにくい、あるいは聴きにくいと予想される、児童・生徒の心の内面に触れる機会として今後もお役に立てれば幸いです。特に、授業後、自分の苦しみに気づいた後、その苦しみと対話し続けることは、この先もまだ続くと予想されるコロナの影響下で答えのないなか、自分という存在を見つめる大事な機会となるのではないかと拝察いたしております。

 

 また、誰にも言えない想いに気づき、聴いてくれる人が、半径5mのなかに一人でも二人でも増えることで、お互いをケアし合える関係性が生まれ、今度は自分の番だと行動する、温かなコミュニティが学校や家庭や地域に広がっていくことを、エンドオブライフ・ケア協会としてこれからも応援して参りたいと思います。

 

 令和5年度も授業実施、並びにその後のフォローアップとして、ぜひご活用ください。

 

6. 「折れない心を育てるいのちの授業」講師トレーニングのご案内

 2019年度から、全国的に講師育成を開始し、現在までに176名の認定講師が誕生しています。2023年度は年3回の講師トレーニングを予定しております。

 

 講師トレーニング受講後は、コーディネーターとして学びの場を作っていただいたり、認定を受けて講師として、学校に限らず、また、対象年齢を問わず、授業を実施いただいたりすることができます。

 

 ご関心のある方は、こちらをご参照ください。

折れない心を育てるいのちの授業プロジェクト
講師トレーニング開催日程

 

参考情報

令和3年度実施:大阪市内小中学校への「折れない心を育てる いのちの授業」出前授業
令和2年度大阪市10校での授業実施報告

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