<不条理な今を生きていくこと:はじめに>

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2020.04.25

(2020.02.24コラム掲載内容の再掲)

 

 2020年2月、たった直径200ナノメートル(10億分の1メートル)程度の小さなウイルスが、社会にきわめて甚大な被害を与える、世界的事件がおきました。新型コロナウイルス感染です。この小さなウイルスにより、それまであたりまえであった日常が一変します。あたりまえに集まって楽しむことができなくなりました。一斉休校のため慣れ親しんだ学級の友人ともきちんとした挨拶をせずにお別れしないといけなくなりました。楽しみにしていた家族旅行がキャンセルになりました。マスク・アルコール消毒が手に入らなくなり、紙が不足するという憶測からトイレットペーパーまで商品棚から消えてしまいました。イベントが中止となり、旅行がキャンセルとなり、歓送迎会も自粛となり、飲食店、ホテル・旅行業界の人達の仕事はとても厳しくなりました。多くの人を集めて仕事をしてきたスポーツ・芸能関係の人達も、それまでの日常では考えられなかった世界に映ることでしょう。

 

 新型コロナウイルス感染の影響は甚大です。その思いを一言で言えば“不条理”です。

 

 この不条理な社会をあなたはどう生きますか?誰かを批判しても不条理な現実を変えることはできません。

 

 私は永年ホスピス医として、人生の最終段階で悩み苦しむ人と家族の支援にあたってきました。そこでの経験から言えることは、たとえあなたが人生に絶望したとしても、人生はあなたには絶望しないということです。人生は、たとえ不条理に見えたとしても、希望の光を見出す可能性があります。

 

 たとえ、どんなに不条理な社会であったとしても、私たち一人ひとりが笑顔で過ごせ、そして、同じように苦しんでいる誰かのために優しくなれますように、一助となれることを願っています。

 

(小澤 竹俊)

 

<その1>不条理な今を生きていくこと

<その2>不条理を認めたくない思い

<その3>追放

<その4>奪われた自由

<その5>なぜ人を殺してはいけないのですか?と聞かれたら…どうしますか

<その6>なぜ人は大切な誰かと会えなくなると悲しくなるの

<その7>不条理な苦しみを抱えた人と関わり続ける

<その8>意思決定とジレンマと後悔

<その9>苦しんでいる人は自分の苦しみをわかってくれる人がいるとうれしい

<その10>たとえあなたが人生に絶望しても、人生はあなたに絶望していない

Theory of Change

セオリー・オブ・チェンジ