コラム2: エンドオブライフを意識して、住みたい場所で、自分らしく

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2015.09.15

Shirayama-samaコラム2: エンドオブライフを意識して、住みたい場所で、自分らしく
医療法人拓海会大阪北ホームケアクリニック院長 白山宏人さま
(JSP第3期生、認定エンドオブライフ・ケア援助士、認定ELCファシリテーター)

はじめに

 大阪府の北部で在宅医療に従事しております白山と申します。私は元々経済学部の大学生でしたが、思うところもあって医学部に再入学し、早いものでそれから30年が過ぎました。進路変更にもちろん不安も大きかったのですが、友人の「ええんちゃう!(「いいんじゃない」「それでいいよ」、という意味です)」の言葉にも後押しされ、今に至っています。「ほんの些細な言葉でも人生を変える力がある」と言葉の大切さを今でも感じています。

 在宅で関わるに際しては「個々の生活を意識した医療とケア」が大切と思っています。関わる患者さんや御家族の状況は様々ですし、大変全身状態が厳しい中で診療開始となる場合もよくあります。どんな状況であったとしても、家での療養を希望される方々の力になることができればと思い、日々走り回っております。

 大阪のお国柄として「やってなんぼ」と言って「何かやってあげたい」と人情的な部分に重きを置く傾向があります。しかし苦しむ患者さんや御家族を前にして、地域の様々な職種の方達が、例えば「何もやってあげられへん!(何か自分がやれることはないのだろうか・・・という意味)」等のジレンマを抱えて悩まれている状況をよく目にします。どうすれば苦しむ方達の力になれるのか、病院、在宅、各職種がそれぞれ点で関わるのではなく、線として協働で関わり、更に地域の多職種が統合して面となって、患者さんや御家族を支えていけるような地域づくりが私の目標でもあります。

 小澤竹俊先生とのご縁があって、エンドオブライフ・ケア協会の研修の前身である、JSP(人生の最終段階に関わる人材育成プロジェクト)を3期生として受講しました。(ちなみにスピリチュアルケアに関わっている家内は2期生です) 受講して実感したことがいくつかありますが、ここでは身近な体験を踏まえて1つご紹介したいと思います。

エンドオブライフを意識する

 「ライフ」という言葉には、生命という意味だけではなく、人生、生活、生き甲斐等の意味もあります。患者さんと御家族がエンドオブライフ、つまり人生の最終段階を意識した時、それが新たなライフに気づくきっかけとなることがあります。限られた時間であったとしても、その中で一生懸命、今できることをやり、共に過ごす時間を重ねていかれる、そのような場面を多く目にしてきました。そのような状況は、患者さんと御家族の大切なつながりにもなっていると感じています。

 エンドオブライフを意識することについて、私が82歳の義父を自宅で看取った時のお話をさせて頂きます。

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Theory of Change

セオリー・オブ・チェンジ