<それでも人は穏やかになれるから>

  • エンドオブライフ・ケア
  • 人材育成
  • 関わるすべての職種にできる援助
  • 穏やかな最期

 ゴールデンウィークが開けました。今日から仕事を再開される方も増えていくことでしょう。緊急事態宣言は、続いていますが、社会的な距離を取りながら、徐々に一部の生活は戻りつつあることを願っています。

 しかし、新型コロナウイルス感染の影響は色濃く残っています。とても笑顔なんてなれるはずがないと思う人もいるでしょう。

 私は、ホスピス・緩和ケアの世界で仕事をしてきました。今まであたりまえにできていた1つ1つができなくなっていく苦しみを抱えた人への援助を、ホスピス・緩和ケア病棟ではなく、在宅という場所で関わってきました。在宅では、決して病気の診断や専門的な治療・管理ではなく、生活そのものを支援します。

 では、生活を支えている介護の皆さんが、まもなくお迎えが来る本人と家族に、どのように関わると良いのかを伝える事ができるのでしょう。数字だけをみれば、悪くなるばかりです。貧血、腎機能といった採血結果、栄養状態も悪くなります。どれほど最善を尽くしてもやがてご飯は摂れなくなっていきます。

 在宅で、人生の最期まで関わろうとするとき、ゴール設定を変更しなければいけません。数字をよくすることではなく、本人と家族が「穏やかである」と思えることを探します。

 数字だけを見て、よくしなければいけないと思うとき、関わる事は難しいと感じていた人が、何があると本人と家族が穏やかだと思えるのか?を意識するだけで、関わる方策が見えてきます。

 決して一部の専門家だけが行える援助ではなく、苦しむ人の力になろうとする全ての人が、私にできることがあると思える援助として広がることを期待して、活動してきました。

 2日間研修の内容を医学書院から書籍にしたとき、担当者がPVをつくってくれました。何かの参考になればと思い、ご紹介いたします。

 

↓ 紹介PVはこちらから ↓
https://youtu.be/HXLpk8Q-G-I

今日も良い1日でありますように。

 

小澤 竹俊

エンドオブライフ・ケア協会では、このような学び・気づきの機会となる研修やイベントを開催しております。活動を応援してくださる方は、よろしければこちらから会員登録をお願いします。

コラム一覧へ戻る

TOP