<意思決定 決めた内容 誰がする>

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2020.04.06

 いよいよアメリカでは、厳しい選択をしなくてはいけない時を迎えました。感染爆発(オーバーシュート)して本格的に患者さん数が増えてきます。さらに多くの重症患者さんが病院に搬送されることが予想されています。限られた医療資源、とくに人工呼吸器による治療は、希望者すべてに行き届くとは限りません。トリアージとして、誰に優先的に治療を提供するのか、きわめて重たい意思決定を行わなくてはいけません。そして、きわめて多くの人が亡くなることが予想されています。

 ここでの問題は国民にあらかじめ、新型コロナウイルスに感染し、呼吸状態が悪化したときに、人工呼吸器による治療を希望するか否かを決めておきましょうという話ではありません。もし、希望したとしても、希望に添えないことがあると言うことです。

 そして、もう1つの大きな問題があります。もし、さまざまな理由から積極的な治療は希望されなかったとき、誰がその意思を実現できるのか?ということです。

 意思決定支援は、大きく3つに分けます。
1.意思表明 2.意思決定 3.意思実現です。

 今までの施策では、主に1と2の意思表明と意思決定の2つに光があたっていました。そのために、人生会議についての講演会や意思決定支援に関わる相談員を養成する研修が各地で展開されてきました。しかし、肝心の意思実現するための施策はほとんど手つかずでした。

そこでエンドオブライフ・ケア川柳より一句

意思決定 決めた内容 誰がする

 あらためて全国の皆さまに問います。この新型コロナにおける感染爆発時代において、積極的な人工呼吸器を希望しない人の人生の最終段階を、誠実に関われる担い手はいるのでしょうか?

 防護服、マスク、アルコール消毒という援助に必要な医療資源が手に入りにくい中で、生活の場である自宅や介護施設で、安全に関わることは、実際には不可能です。それでも、小説ペストに登場する保健隊のような有志が各地域で現れるかもしれません。

 適切な症状緩和などはもちろんのこと、できれば尊厳を保ちながら、一人の人間として誠実に関わる担い手が増えていくことを応援したいと思います。死を目の前にして、励ましも慰めも通じない苦しみの中にあっても、ご自身の支えに気づいた人は、穏やかさを取り戻して行く可能性があります。

 専門用語ではなく、関わるすべての人がわかる言葉で、何をしたら良いのか、援助を言葉にして伝えることができます。その援助を、エンドオブライフ・ケア協会の2日間研修で伝えて来ました。活動開始して4年6ヶ月で、延べ6500人の受講生となります。

 さらにはこの援助を学べる地域学習会のファシリテーターが260名いて、折れない心を育てるいのちの授業プロジェクトの認定講師が50名いて、これからさらに全国各地で、地域で誠実に関われる担い手を育てて行く活動を展開していきます。

これからの時代、わずか1ヶ月後を予測することすら困難です。それでも最悪を想定して、最善を尽くしたいと思います。とすれは、きちんと人生の最終段階まで関われる、意思実現できる担い手が欠かせません。

 限られた時間ではありますが、4月18日の5周年シンポジウム(エンドオブライフ・ケア協会HP参照)や、4月21日(火)夜に予定しているめぐみ在宅クリニック地域緩和ケア研究会において、オンラインで学ぶ機会を提供していきたいと考えております。

 とはいえ、本来は、自分の人生は、自分で決めることが大切ですね。
 マッチ(近藤真彦)のハイティーンブギの一節より(2分12秒すぎより)マッチは、この頃から将来は、胃瘻を造るか否か、人工呼吸器をつけるか否かを決めていたのですね。さすがです。


ハイティーンブギ
風をきって走れ
ハイティーンブギ
自分の人生は、自分できめてやる
それが最高

皆さま 良い1日を!

 

小澤 竹俊

エンドオブライフ・ケア協会では、このような学び・気づきの機会となる研修やイベントを開催しております。活動を応援してくださる方は、よろしければこちらから会員登録をお願いいたします。

Theory of Change

セオリー・オブ・チェンジ