<たとえば君が傷ついてくじけそうになったときは…>

  • エンドオブライフ・ケア

  • 支える人の支え

  • 関わるすべての職種にできる援助

  • 医療と介護の連携

  • 尊厳

  • 不条理

  • 新型コロナウイルス

2020.04.04

苦しいとき、人は何を思うのでしょうか?
なぜ私がこんな苦しみを?
どうしてこの時期に?

自分の足下だけをじっとみて、動けなくなる人は少なくありません。

中には、苦しさのあまり、誰かを批判する人もいます。
この苦しみは、誰かが原因である
この悲しみは、適切な対応ができなかったからである。

 確かに改善すべきことは、振り返ってみればあるのかもしれません。その経験は次に必ず活かしていく必要があります。そして、きちんと記録として残す必要もあります。
ただ、どれほど叫んでも、時間は過去に戻りません。
厳しい現実が、いつも目の前から消えないからです。

 これから数ヶ月すると、2020年4月4日には想像できない悲惨な日本が待っているかもしれません。医療崩壊する社会とは、どんな社会でしょう。一言で言えば、救急車を呼んでも、今は行けませんと断られる世の中です。たとえ病院に行っても、すべての病床は埋まり、廊下に簡易ベッドが並べられ、何人もの人が発熱と呼吸苦で苦しんでいる状況です。(イメージは震災直後の被災地に近い状況です)

 恐ろしいことは、今まであたりまえに救命できていた消化管出血、急性虫垂炎、交通外傷、心筋梗塞、脳梗塞ですら救命できないこともあるでしょう。

 地域に目を移せば、高齢者施設入居者の半数が高熱を出しているかもしれません。救急要請しても、救急搬送先はなく、往診依頼をしても、在宅医は疲弊して対応できないことも想像できます。1日に何人もの高齢者が施設で息を引き取り、葬儀屋さんに電話をしても話し中のためつながらず、ご遺体を引き取りに来られないかもしれません。

 もっと悲惨なことは、介護施設で働くスタッフがいなくなることです。入居者がいても、介護にあたるスタッフがいなければ、施設は閉じないといけません。しかし、代わりの他の施設も同様であれば、入居者は行くところがなくなります。

 あくまで最悪のシナリオを妄想しています。このようなことが起きないように、最善を尽くさないといけません。しかし、すでに感染拡大を抑えることができない日本になりつつあります。この勢いを止めるには、厳しい外出禁止令が必要です。しかし、諸外国と比べて、日本は、人権が守られ、罰則付きの厳しい制限は困難です。

それでも、私は1つの希望を持っています。
それは、世の中が混乱になるとき、必ず苦しむ人の力になりたいと願う人が現れるという確信です。もちろん、そんな奇特な人はいないと言う人もいるでしょう。

それでもあえて言います。
世の中が苦しいからこそ、少しでも苦しむ人の力になりたいと志を持つ人が必ず各地で現れます。

 いつもの平常であれば、そんなことなど考えてみなかった人が、周囲の惨状を肌で感じ、いつもの自分とは異なり、一転して誰かのために動こうと奮い立つ人が現れるのです。

 その人達が、やがて集まり、各地域で困窮者に対して、ゆるくつながりながら活動の輪が広がることを夢見ています。その仕組みを皆さんと一緒に描きたいと思います。

 無謀な妄想なのかもしれません。でも、私は、決してこの日本は捨てたものではないと思います。だって、この5年間で、ELCの活動を通して、素晴らしい仲間に出会ってきたからです。名前を挙げたらきりがありませんが、本当に素晴らしい出会いであり、全国各地で頑張っている志士達です。その輪が、さらにこの日本や世界に広がることを夢見ています。

私は、絶対に夢をあきらめません。
たとえ厳しい道であったとしても

そのために、まずは目の前の誰かのために、
誠実に向き合い、生きていきたいと思います。


たとえば君が 傷ついて
くじけそうに なったときは
必ず僕が そばにいて
支えてあげるよ その肩を

今日も良い1日でありますように。

 

小澤 竹俊

エンドオブライフ・ケア協会では、このような学び・気づきの機会となる研修やイベントを開催しております。活動を応援してくださる方は、よろしければこちらから会員登録をお願いいたします。

Theory of Change

セオリー・オブ・チェンジ