<わたし 待つわ>

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2020.03.26

 オリンピック・パラリンピックが正式に延期となりました。あれだけ7月に予定通り開催しますと断言していた人が、手のひらを返すように延期を決める様子は、政治家とは感情を表にしてはいけない、絶対に自分にはできない仕事だと感じました。

 東京の新型コロナ感染が拡大しています。熱がなくても保菌状態となります。自分が知らない間に、他の誰かに伝染しているのかもしれません。逆に、知らない間に、他の誰かから頂くこともあるかもしれません。いつオーバーシュートしてもおかしくない状況になりつつあります。

 心配なことは、オーバーシュートを防ぐために、都市の機能が徐々に不全になっていくことです。そして、あるとき首都封鎖(ロックダウン)になれば、仕事を失う人があふれてしまうことでしょう。

 お店を閉めても、テナント代を払わないといけません。仕事がなくてもローンを返さないといけない人がいます。そのような中で、家族が入院して医療費の請求が加わるかもしれません。病院の個室しか空いていないと言われ、一日相当額の負担を強いられる人もいるでしょう。

 やがてオーバーシュートした地域は、医療崩壊へと連鎖していきます。新型コロナウイルス感染が急激に増えることが恐ろしいのは、新型コロナウイルス感染の患者さんが増えて集中治療室が足りなくなることだけではありません。新型コロナウイルス感染の患者さんがあふれるため、それまで救命できていた急性心筋梗塞や脳梗塞、あるいは急性腹症などの早期治療が、かなり制限されることです。

 埼玉スーパーアリーナ(K1の試合会場)にいた人は、自主的に14日間、自宅待機をする覚悟が必要です。もちろん、帰りは公共交通やタクシーではなく、自分の車か友人の車で。もちろんその友人も、2週間は自宅待機となります。その覚悟がなければ、この大切な時期に人を集めることは、オーバーシュートを促進し、不特定多数の命を奪う暴挙となります。

 今はクラスターを作らないように、一人一人ができることを誠実に実施するしかありません。そうでなければ、一日に1000人以上が亡くなる時代が、数週間後にこの日本で現実となる事でしょう。

 日本は、諸外国に比べて入院ベッド数が多いのですが、医療者が感染症を防ぐことができれなければ、病院という場所が、クラスターとして爆発的に患者数は増えていくことを案じています。日本と比べてイタリアが爆発的に患者数が増えた背景には、少しの発熱で心配した多くの市民が病院受診したため、そこでクラスター形成され、広がったとの考えた方があります。

熱が出たら、すぐに病院に行かないで、自宅で安静にして外出しないという日本の方針が、オーバーシュートを防ぐためにも懸命であると思われます。

 このコロナ嵐は、いつまで続くのでしょう。集団が免疫を獲得するまでとすれば、とても数ヶ月という単位ではないような思いがあります。早期にワクチン開発と実施、さらには治療の開発を期待しています。

それまでのあいだ、いったい何人が亡くなっていくのでしょう。
それまでのあいだ、いったいいくつの企業が倒産するのでしょう。
仕事を失い、残り続ける負債を前に

右を向いても左を向いても真っ暗闇

それでも、いつの日か希望の灯が見えるかもしれません。

今はこんなに悲しくて、
涙も枯れ果てて、
2度と笑顔には
なれそうもないけど…

そんな時代もあったねと、
いつか話せる日が来ることを…

わたし、待つわ
(新型コロナを ふる日まで)

 

小澤 竹俊

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