コラム108:はじめての「いのちの授業」

  • わかってくれる人がいるとうれしい
  • いのちの授業
  • 支える人の支え
  • 子ども

小学5年生

関口眞央さま

(折れない心を育てる いのちの授業レベル1認定講師)

 2023年8月27日、富士市の男女共同参画事業の一環で、「折れない心を育てるいのちの授業」認定講師の関口圭子さんが、子育て中の保護者、地域の子育て応援者、興味のある方などを対象にお話をされました。その際、娘の関口眞央さん(小学校5年生)が、講師認定後、はじめて講演をサポートされました。当日をふりかえってみての感想と、これからの夢を綴ってくださいました。

 

はじめての「いのちの授業」

 私は今回、母の「いのちの授業」のサポート役を初めて務めました。

 

 自分のサポートの仕方で講師の母がやりにくくなったらどうしよう、と不安になりました。その緊張もあって、終わった後はとても疲れました。

 

 でも、今回の「いのちの授業」で自分も講師になったんだなと改めて自覚しました。今までは、ただ座って観ているだけだったのが、自分もサポート役として、前でマイクを持って少し話すことができたり、発言する人のところまでマイクを運んだりして、自分も「いのちの授業」の講師の一員になれたんだと誇らしい気持ちでした。それに、身を乗り出して聴いてくれている人がいてとても嬉しかったです。

 

 自分が初めて「いのちの授業」に出逢ったのは、小学2年生の時でした。そのころ大好きな友達のことをわかってあげようとしても、ちゃんとわかってあげられないなあと感じて、それが無力感で苦しみでした。私はその友達を元気づけるために「大丈夫だって」という言葉をかけてしまっていたけど、本当の嬉しそうな笑顔ではありませんでした。

 

「どうしたらいいのかな」って悩んでいた時に、そんな私を見て 母がこの授業に誘ってくれました。受けてみて 初めて知ることばかりでびっくりしました。

 

 そして、この授業受けてから友達の話を聴いたら その友達からは「前よりかは気持ちが楽になったよ」っていう言葉をたくさん聞けるようになったり、他の友達からもよく相談を受けるようになったり、周りの友達の表情が明るくなりました。その時に私は、この授業を、もっと早く受けておきたかったなあ、と思いました。

 

 そして、今度は私が小学3年生の時には、友達とのトラブルですごくつらかったけど、この「いのちの授業」を受けてなかったら、きっと母は反復して聴いてくれなかったかもしれないし、あの時ちゃんと聴いてくれたから、ちょっとは耐えられたのかなと思いました。

 

 今回の富士市の「いのちの授業」では、小学2年生や3年生のお子さんの参加があって、自分のように悩んでいたら少しでも助けになれたらいいなぁ、仲間が増えてくれるといいなぁと感じました。
 講師サポートとして入りながら、改めて「いのちの授業」について違う視点から見ることができました。今後は、できれば大人や子どもが入り混じったような場で、自分も「いのちの授業」をしてみたいと感じました。話す速度や声のトーンによって同じことを伝えていても違いがあると感じたので、自分もわかりやすい授業をしたいです。

 

 今回気づいたことは、「いのちの授業」の存在自体が、私にとっての「支えとなる関係」になっていると感じました。

エンドオブライフ・ケア協会では、このような学び・気づきの機会となる研修やイベントを開催しております。活動を応援してくださる方は、よろしければこちらから会員登録をお願いします。

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