山口県 内科医
丸本 美穂さま
(折れない心を育てるいのちの授業 認定講師)
こんにちは。「折れない心を育てる いのちの授業」認定講師として活動を始めた丸本と申します。今回は、私自身が講師になるまでの道のりを振り返りながら、これから講師を目指される皆さまへ、ささやかではありますが応援の気持ちを込めて、このコラムを綴らせていただきます。
私は2024年5月に「いのちの授業」講師トレーニングを受講しました。その直後、Facebookの「講師トレーニング受講済みグループ」に投稿し、模擬授業の練習をご一緒いただける方を募りました。6月には模擬授業の撮影とエントリーを終え、7月にはZoomで面談を受け、無事に認定をいただくことができました。そして12月、念願だった娘の小学校で、初めての「いのちの授業」を届けることができました。
こうして振り返ると、「目標を持って、計画的に進めてきた人」のように見えるかもしれません。でも、当初の私は、「いつかできたらいいな」と、漠然と夢を描いていただけでした。それがこうして現実となった背景には、本当にたくさんの方のあたたかな応援と支えがありました。
中でも、初めてFacebookに投稿したときのことは、今でも鮮明に覚えています。SNSに慣れておらず、文章を仕上げ投稿するまでに1週間もかかりました。でも、思い切って投稿してみると、たくさんの応援の言葉や励ましのメッセージをいただきました。
「勇気を出されましたね、応援しています」「今回は参加できないけれど、次の機会にぜひ」といった一言一言が、まるで手を差し伸べてもらっているようで、「一人で頑張らなくていいんだ」と、心がふっと緩むのを感じました。
中でも、「Zoomの部屋、使ってくださいね」と声をかけてくださった方が、「せっかくなら6月のエントリーを目指しましょう」と、背中を押してくださったことが、大きな転機となりました。その瞬間、自分の中で進むべき道がはっきりと見え、覚悟が決まったのを覚えています。
7月の面談では、「誰に届けたいですか?」と尋ねられ、初めて「娘のクラスに届けたい」と、自分の言葉で夢を語ることができました。そのとき、「それ、できますよ」と笑顔で返していただいた一言が、それまで高く感じていた壁を一気に低くしてくれました。
そして数日後、娘の学校の懇談会で担任の先生に思い切ってお話ししたところ、「12月に、ぜひお願いします」と快く受け入れてくださいました。その後は、全国の仲間や先輩方に支えられながら準備を進め、無事に授業を届けることができました。授業後に届いた子どもたちの感想文は、今も私の大切な宝物です。
この経験を通して、私の心にNanaさんの言葉が深く響きました。
苦しみは、一人でがんばらなければいけないと思い込んでいた。
わたしの目に映る景色はモノクロだった。
以前の私は、「自分ひとりでやらなければ」と、肩に力が入りすぎていたように思います。
でも、ある日、ほんの少しの“勇気という一歩”を踏み出すことで、
あたたかな手を差しのべてくれる人たちがこんなにも
たくさんいることに気がついた。
そして、
この世界が七色に輝きだすから。
まさに、その通りでした。自分の想いを言葉にし、助けを求めることで、世界が少しずつ色づいていく――私自身が、それを体感したように思います。
これから認定講師を目指す皆さまへ。
最初の一歩は、とても勇気がいることと思います。でも、その一歩の先には、きっとあたたかな出会いと、新しい景色が待っています。
どうか、ご自身の「届けたい想い」を大切にしながら、その想いを言葉にしてみてください。そして、仲間の存在に支えられながら、ご自身のペースで歩まれることを、心から応援しています。
※写真について:
娘の小学校へいのちの授業を届けた後、はるばる山口県まで集まってくださった皆さまとランチ会です。授業の感想やフィードバック、今後の夢などを語り合いました。
#折れない心を育てるいのちの授業
#ユニバーサルホスピスマインド
エンドオブライフ・ケア協会では、このような学び・気づきの機会となる研修やイベントを開催しております。活動を応援してくださる方は、よろしければこちらから会員登録をお願いします。
© End-of-Life Care Association of Japan