不条理な今を生きていくこと その1
新型コロナウイルスの影響は甚大です。医療機関への負担増大だけではなく、イベント中止に伴う人物金の停滞、インバウンドへの悪影響など、社会への影響は東日本大震災に匹敵するのではないかと案じています。その思いを一言で言えば“不条理”です。 何年もかけて準備していたイベントを中止しなくて…
不条理な今を生きていくこと:はじめに
2020年2月、たった直径200ナノメートル(10億分の1メートル)程度の小さなウイルスが、社会にきわめて甚大な被害を与える、世界的事件がおきました。新型コロナウイルス感染です。この小さなウイルスにより、それまであたりまえであった日常が一変します。あたりまえに集まって楽しむことができなくなりました…
コラム64:苦しみの中から支えに気づく文化 皆が穏やかに暮らせる世の中を作るために (2)
コラム64:苦しみの中から支えに気づく文化 皆が穏やかに暮らせる世の中を作るために(2) 沖縄県立中部病院 呼吸器内科/地域ケア科 長野宏昭さま (第1回ELCin沖縄受講生、認定エンドオブライフ・ケア援助士、認定ELCファシリテーター) ※前半はこちらからお読みください…
コラム63:苦しみの中から支えに気づく文化 皆が穏やかに暮らせる世の中を作るために (1)
コラム63:苦しみの中から支えに気づく文化 皆が穏やかに暮らせる世の中を作るために(1) 沖縄県立中部病院 呼吸器内科/地域ケア科 長野宏昭さま (第1回ELCin沖縄受講生、認定エンドオブライフ・ケア援助士、認定ELCファシリテーター) ・患者さんとの関わりのなかで学んだ、援助を言葉にす…
コラム62:地域ケア会議で事例検討
コラム62:地域ケア会議で事例検討 橋北在宅介護支援センター 看護師 鈴木 裕美さま (ELC第14回生、認定エンドオブライフ・ケア援助士、認定ELCファシリテーター) 現在、四日市市内にある在宅介護支援センターに勤務しています。四日市市は人口31万人。私が勤務する橋北地区は、万古焼を産業…
コラム61:私の宝 ―『聴く』と『支え』
さがらパース通りクリニック 医師 小齊平 智久さま (ELC第39回生、認定エンドオブライフ・ケア援助士、認定ELCファシリテーター) 【私が医師になるまで】 私は生まれつき体の弱い子供でした。発熱が毎日のように続き、鹿児島大学病院で精密検査した結果、先天性心疾患(ファロー四…
コラム60:いのちの授業と私
訪問看護ステーションきりん 管理者 訪問看護師 中村マサ子さま (ELC第39回生、認定エンドオブライフ・ケア援助士、認定ELCファシリテーター) 現在高校三年生の娘は、中学時代、教室に入れなくなり、特別室で過ごしていました。「お母さん、教室に入ろうとしたら具合が悪くなって体が震えて、…
コラム59:もう見て見ぬふりはしない・もう眼をそむけない、全国に広めようELC連帯の輪!
日本のてっぺん最北端の街 稚内市 道北勤医協 宗谷医院 指定居宅介護支援事業所 社会福祉士・精神保健福祉士・介護福祉士・主任介護支援専門員 石山武浩さま (ELC第53回生、認定エンドオブライフ・ケア援助士、認定ELCファシリテーター) 私は、いつも周りから「困っている…
コラム58:0歳も100歳も 誰一人孤立しない地域づくり
地域互助力向上ネットワーク 0-100(ぜろひゃく)地域の輪 代表 中島 直子さま 私は北海道生まれの父と九州生まれの母に生を受け神奈川県相模原市で生まれ育ちました。こもれびの森という森林が近くにあり、成人するまでの様々な思い出と共にその風景も思い出されます。両親の活動の関係で暮らしは赤ち…
コラム57:折れない心を育てるいのちの授業
エンドオブライフ・ケア協会 代表理事 小澤 竹俊 私は人前で話をすることが苦手でした。少なくとも中学や高校の時には、クラスで手を挙げて自分の意見を言うことも、あるいは、球技大会や文化祭の実行委員などで全校生徒を前に話をすることも、できる限り避けていました。そのような私が、気づくと人前で話をす…
コラム56:「自分なんかもういい!」なんて言わないで、しなやかに生きる力を
船橋市立習志野台第二小学校 スクールカウンセラー 小松良子さま(ELC第61回生) 我が家の庭のあちこちにビオラの花が咲いている。前年のタネが落ちて春に芽を出すが、もう5年繰り返されている。自分の場所に安堵したかのようにたくましくそれぞれの育ちをしています。「いのちの学習」を通して、子供達…
コラム55:生涯教育者として
このコラムは、ディグニティ・セラピーの一環として、ご本人が大切にしてきたこと・伝えたいことを口頭で伺い、ご本人の言葉を活かした形で記録・編集したものを、後日ご家族とともにご本人に確認していただいたものです。子どもたちをはじめとして、次の世代へ伝えるメッセージとして、ペンネームで掲載することをご承諾…
コラム54:自分のことを大事だと思えるように
「私って必要ないのかな。」 私がよく感じた思いです。幼少期から自信がない子だったような気がします。決して家族から愛されていなかったわけでも、友達がいなかったわけでもありません。自信がなくなるきっかけは引っ越しでした。 私が幼稚園年中の時、親が祖父母との同居を決めました。小さい…
コラム53:かかりつけ医から地域へ広げるエンドオブライフ・ケア
はじめに ELCとの出会い 子供へ認知症について伝えること いのちの授業への関わり 最後に 【はじめに】 父がこの地域、喜入で開業して54年という月日が経ちました。地域のかかりつけ医として武家屋敷跡を使って外来を始めた頃から在宅看取りを行っ…
コラム52:薬剤師が必要とされる専門職となるために
株式会社タイコー堂薬局本店 専務取締役 薬剤師 井上龍介さま (ELC第3回生、認定エンドオブライフ・ケア援助士、認定ELCファシリテーター) 2018年12月の医薬品医療機器制度部会にて、「患者にとって質の高い医療を、全国どこでも同様に、負担を少なく提供する」ことが法改正の検討項目とな…
コラム51:悩める介護家族がELCと出会って学んだこと
医療・介護の専門職でもなく「看取り」に関わった経験もない自分が、今日こうしてエンドオブライフ・ケア協会の会員様向けコラムを書かせていただいていることに、いささかの戸惑いと人生の不思議さを覚えます。 私の職業は、ビジネス分野が専門のフリーランス・ジャーナリストです。千葉の自…
コラム50:母乳育児支援の立場から見る「5つの課題」の普遍性 〜「始まりと終わり」の共通点〜
多摩ガーデンクリニック 小児科、田村クリニック在宅診療部 内科 医師 高橋有紀子さま (ELC第45回生、認定エンドオブライフ・ケア援助士、認定ELCファシリテーター) 当方はもともと小児科医です。ここ数年高齢者の在宅医療にも従事しています。今年2月に偶然小澤先生を囲む少人数の勉強会を…
コラム49:施設での看取り~n.r氏との関わりを通して私たちが学んだこと、成長したこと~
自己紹介 私は特別養護老人ホームで看護師をしています。入所者150人を抱える大所帯です。ここ数年の間に、住み慣れたところで最期を迎えたいと、施設での看取りを希望される方が増えました。以前は調子が悪くなったら病院へという流れだったはずが、いつの間にか年間20人ほど施設でお見送りするようになって…
コラム48:末期心不全患者へのエンドオブライフ・ケア~援助的コミュニケーションを実践し見えたこと~
【はじめに】 私は、循環器専門病院で外来看護師として多くの心不全患者へ看護を提供しています。再入院を繰り返す心不全、発症から5年も経てば、ついこの前まで歩いて外来に来ていた患者が次々に亡くなられるという時間を過ごしていました。何かできることはないかと心不全患者の語りに耳を傾け始めた頃…
コラム47:エンドオブライフ・ケアのスタートラインに立って
みずほ情報総研株式会社 社会政策コンサルティング部 チーフコンサルタント 羽田圭子さま (ELC第32回生) 本稿は、主に下記の4つの事項について書かせていただきます。 自己紹介 義父の意思の推定 エンドオブライフ・ケアとの関わり 「エンドオブライフ・ケアの現状に…
コラム46:すべての人にこの学びを広め仲間を増やしたい
生命保険 外交員 池田静子さま (ELC第44回生) 私は生命保険の外交の仕事をしています。 生命保険は皆さんがご存知のように、万が一の時には残された家族へ思いを届ける死亡保障。 病気になったときに安心して治療が受けられるように医療保障。 介護認定を受けたら介護保険が受け…
コラム45:地域力に働きかける出前の保健室:陽だまり活動
みんなの保健室 陽だまり 代表 服部満生子さま (ELC第37回生) みんなの保健室 陽だまりは、草加市内をエリアに4箇所で月8回活動している保健室です。つまり拠点を持たずに駅近の喫茶店・薬局のフリースペース・空き家(社協借用)・草加市市民活動センターに出向いて保健室を開催しています…
コラム44:援助者を支える構造を探して
公益財団法人 東京都医学総合研究所 心の健康プロジェクト 主席研究員 中西 三春さま ◆認知症と共に生きる人のための緩和ケア 私は東京都関連施設の研究員として、東京都の委託を受けて認知症ケアプログラムの開発に従事しているほか、海外研究者との共同体制で認知症と共に…
コラム43:美容を生きる力へ
予防美容サロンmatane 美容師 木野田 秀樹さま (ELC第36回生、認定エンドオブライフ・ケア援助士、認定ELCファシリテーター) 私は札幌で予防美容サロンを開業している美容師です。 変わりゆく、私たちの環境。少しずつお客様の悩みにも変化がみえます。 先進国でアレ…
コラム42:ペットが繋ぐ絆:家族、そして地域へ
NPO法人 HALAW(ホッカイドウ・アニマル・ロー)代表理事 行政書士 オフィス プライム・アイ 行政書士/動物法務士/愛護動物取扱管理士 (ELC第44回生) 今井 真由美さま ●ペットも命ある大切な家族 一昨年ある雑誌に「ペットは第5の家族」という記事が掲載されました…
コラム41:W杯のゴミ拾いといのちの授業プロジェクト
エンドオブライフ・ケア協会 理事 めぐみ在宅クリニック院長 小澤 竹俊 いのちの授業という言葉は、昔からありました。その多くは命の大切さを伝えるために、1つの命(かけがえのないもの)、つながる命(今まで何世代もつながってきた大切なもの)として紹介されてきました。 あえて従来のいの…
コラム40:カナダのディグニティ・セラピーワークショップに参加して
三菱UFJリサーチ&コンサルティング 国際研究室 主任研究員 武井 泉さま (ELC第42回生) ◆ELCさんとのセレンディピティ 私は、民間のシンクタンクで官公庁などからの委託調査を受けて調査報告書を作成する研究員として働いています。主に開発途上国への国際協力分野の事…
コラム39:Bearing Witness:国際NGOで学んだ私がいま伝えたいこと
このコラムは、ディグニティ・セラピーの一環として、ご本人が大切にしてきたこと・伝えたいことを口頭で伺い、ご本人の言葉を活かした形で執筆・編集したものを、後日ご自身の目で確認していただいたものです。お名前・写真の掲載を含めてご承諾をいただきました。ご家族へのメッセージという形ではなく、このような形での…
コラム38:ディグニティセラピーと「千」の語り
コラム38:ディグニティセラピーと「千」の語り 千葉県がんセンター 緩和医療科部長 坂下美彦さま (ELC第19回生 ELC東京代表 認定エンドオブライフ・ケア援助士、認定ELCファシリテーター) エンドオブライフ・ケア協会のディグニティセラピーワークショップに参加し、患者さんにディ…
コラム37:「ELC東海」歩みはじめました!
私とエンドオブライフ・ケアそして小澤竹俊先生との出逢いは、2017年7月29-30日に名古屋で開催された援助者養成基礎講座が最初であった。にもかかわらずその日のうちに「この地域のファシリテーターや講座修了者の拠り所となる事務局を担当します」と名乗りを挙げたのである。 それは講座内容…
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